健康な住まい

辻井式住居
Tsujii Style House
熱環境の充実を図ったローコスト住宅

-辻井式-というのは、辻井さん(住人)が自分のペースで住み、創意工夫しながら生活するという意味です。又、空調設備に独特な方法を用いており、辻井さんも一緒に提案したことも-辻井式-という由縁です。

住人のことば

山などのリゾートへ遠出して、自宅に帰って来ても「退屈な日常に帰った」と言う感覚がありません。むしろ「リゾートに来た」と言う感じです。住居の造りの為か、周囲の環境の為か?夏休みの為か午前中から子供の幼稚園と小学生の友達がたくさん遊びに来ます(彼らにとって地球防衛軍の秘密基地です。)彼らは光があふれる2階へ階段を歓声をあげて駆け上がって行きます。なぜか、大人でも2階への階段を上がるとわくわくした感じになります。
Naoki Tsujii

オンドル式温風床暖房

この家の1階の床は全部二重の土間コンクリートになっており、冬季はエアコンの温風を二重土間コンの間に吹き込むオンドル式の床暖房です。これは電気式より経済的で温水式より安全性に優れています。

切り替えダンパー

暖房は足元から、冷房は上部から吹き出すのが効率がよく快適ですが、普通、一つのエアコンからだと決められた、同一の場所からしか吹き出せません。ダクトの途中に切り替えダンパーを設けて、冬は二重土間コンの間に、夏は上部からと、自由な位置に吹き出せるようにしています。通常床暖房をする場合、エアコンとは別に床暖房用の設備が必要ですが、このような方法を取り入れることで一つのエアコンだけで床暖房が可能になりました。

換気

科学実験用ドラフトチャンバーを応用した、ガス、湯気、煙を完全収集する、レンジフードを制作しました。浴室換気を利用したエアサイクル効果で室内温度の均一化を図っています。

通気層

屋根、壁の断熱材に加え、躯体内通気層を設けています。これは断熱効果を上げると共に木造住宅が呼吸するのに欠かせない、要素の一つです。

ペアガラス

二重ガラスで間に空気層が入っていて、断熱性に優れています。

木製サッシ

一般的にはアルミサッシが多く使われていますが、結露しやすく、安っぽく、見た目も良くありません。気密性も実は木製サッシ(引き戸は除く)の方が高いのです。価格もそれほど高くありません。サッシを木製にするだけでも雰囲気が変わり、落ち着いた、暖かみのあるデザインになります。(地域によって使えないところもあります)

パッシブソーラー

この家では土間コンクリートと浴室のコンクリート壁が蓄熱層になり、冬は太陽の熱で暖まります。夏は庇やルーバーで太陽光が入ってこないようにします。

可動式家具

住み方を限定しない柔軟性への対応から、1、2階を1空間としてとらえています。特に2階は子供たちの成長に伴って自由に空間を創れるよう、特定の部屋を設けていません。大きな家具が間仕切りとして使えるよう、キャスターをつけ可動式にしました。バルコニー、流しも可動式です。

足場パイプ

バルコニー、手すり等、工事現場で使う足場用のパイプでできています。これは安価で制作中というイメージがあり、住人と共に生き続けることの象徴でもあります。

健康な住まいコンテスト

松下電器が主催する、第2回健康な住まいコンテストに於いて優秀賞を受賞。松下精工(株)換気空質事業部気調グループによって以下の実測データが得られました。この結果は応募作品中トップクラスのものでした。

建築用途:専用住宅
建設地:茨城県つくば市
工事期間:平成6年
主体構造:在来木造
主要仕上げ材料:外部、ガルバリウム鋼板内部、石膏ボードに水性塗料
設備:冬季オンドル式床暖房、冬季ダクト吹き出し冷房、ペアガラス、
   屋根、外壁高断熱
敷地面積:182平米
建築面積:73平米
延床面積:126平米
建設費用:約1900万円 住宅金融公庫利用
設計 時空遊園 一級建築士事務所(岩永至功+岩永幸呼)
施工 矢島建設
時空遊園 環境・建築研究所
JIKOOYOOEN ARCHITECTS